双極性障害(躁うつ病)の抗精神病薬

1.エビリファイ(アリピプラゾール)
元は統合失調症の薬です。少量の使用で抗うつ作用があるとの報告もありますが、私見では少量ではなくきちんとした量を飲んでいただき、躁状態を押さえ込む薬として考えています。ですので3mgや6mgという少量ではなく12mg~30mgで処方します。躁が治まるとうつ状態を悪化させてしまうので躁状態に合わせての増減が必要な薬です。躁状態が改善すれば中止とする場合もあります。

 

2.リスパダール(リスペリドン)
統合失調症の薬です。躁状態への使用は適応外使用です。鎮静効果が高いため躁状態の急性期に使用する薬剤です。気分が持ち上がるのに無理に押さえつけるイメージで使用します。エビリファイより速効性がありますが、量を増やしすぎると副作用(手が震えたり、生理不順となったり)が出現します。4mg~10mgで使用します。躁が治まるとうつ状態を悪化させてしまうので躁状態に合わせて中止が必要な薬です。

 

3.ジプレキサ(オランザピン)
元は統合失調症の薬ですが躁にもうつにも適応があります。眠気が強いタイプの抗精神病薬です。10mg~20mgの使用で比較的マイルドに躁状態を抑えてくれます。不思議な薬でうつ状態にも効果があります。うつ状態には5mgで処方することもありますが躁状態と同じく20mgまで必要なこともあります。

2014年12月18日